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こんにちは!島フクロウです!
今日紹介するのは、【くわがきあゆ】さんの【レモンと殺人鬼】です。
面白かったー!
最後の展開がすごっ!
えっ違うの?
また違うの?
またまた違うの?
って、感じて最後までやられました。
しかも、一見幸せそうな家族に見える裏の顔というか闇の部分がゾッとしました。
【レモンと殺人鬼】
ちょとだけ紹介!こんな感じです・・・
「昔はあんなに幸せだったのに」
わたしは黙って頷いた。
街路樹の間にぽつりぽつりと街灯の点る夜道を駅まで並んで歩いていた。その間、妃奈は妙に口数が少なくなっていた。
そして、駅の改札の前で別れようとした時、
「佐神が出てきたんだって」
ぼそりと言った。
妹の言葉が鉄球のように胸にめり込み、わたしは立ち止まった。
ようやく
「どういうこと」
「そのままの意味だよ」
「信じられない・・・・・まだ10年くらいしか」
「10年きっかりだよ」
妃奈の目は真黒だった。
「たった10年。それでおしまいだって」
「あいつは、これから好きに生きられるんだ。それなのに、私たちの方はあのままで変われない」
私たちは街路樹にどうかしたようにその場で立ち竦み、黙って目を合わせていた。
最後に、妃奈がひとりごとのようにつぶやいた。
「何で」
その言葉を今、わたしはがらんとした妹の部屋でなぞっていた。
※【レモンと殺人鬼】より引用して、島フクロウが一部可変しています。
あらすじ
10年前、父が他殺体で発見された。犯人は14歳の少年だった。
事件から10年がたち、犯人の少年が出所した頃、妃奈が何者かに殺される。
しかも、殺された妃奈には保険金殺人をしていた疑いがかけられていた。
妃奈の無実をはらすべく姉の美桜が行動を開始するが・・・
●印象に残った言葉
妹を自分と同じ哀れな岸辺に引き留めておきたかった。そうしないと私の心はひとりぼっちになる。
著者:くわがきあゆ 「レモンと殺人」より
決して、強制されていたわけではなかった。父に頼まれていただけだ。
著者:くわがきあゆ 「レモンと殺人鬼」より
父の私への口調は、常に優しかった。だから、私はやった。
地獄だった。
加害者の親がまた加害者気質であっても、少しもおかしくない。
著者:くわがきあゆ 「レモンと殺人鬼」より
- 著者:くわがきあゆ
- 出版:宝島社
- ページ数:302p
以上。島フクロウでした。
バイバイ🖐️
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